動く相場

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23日、東京株式市場では、日経平均株価が1000円超も下落した。
要因はいくつか考えられる。

まずは、実体的要因として、中国のPMI悪化が伝わったことによる、景気見通しの悪化が挙げられる。しかし、これだけでは、ここまでの大幅下落の説明は難しい。
考えられるのは、株式相場の連日の上昇を受けて、投資家の間で「そろそろヤバいかも」という心理が強くなっていたのではないかということだ。株式の価格は、理論的にはその企業の業績見通し等で計算できるはずだが、実際には相場の勢いや雰囲気で、それ以上の値動きを見せることもしばしばある。
特に、現在は、株高を受けて新たに取引を開始する者も増えていると思われるが、そういった初心者や、短期売買で利益を得ようとする者は、材料への感応度が特に強いように思われる。今回も、そうした心理から、大きな価格変動につながったということが考えられる。
さらに、高速売買システムの存在が、この動きを増幅している。人間では不可能な速度・頻度で、あらかじめ指定した取引をおこなうこういったシステムにより取引の頻度は拡大され、大きな値動きが生じる。

企業の価値を示すという本来の役割からあまりに離れてしまっては、企業の側にとってはやりにくいこともあろう。
しかし、投資家にとっては、値動きの大きな相場とは、チャンスが豊富な相場であるといえる。もちろん、ピンチも豊富だということは、忘れてはならないが。

(『日本経済新聞』2013/5/24 朝刊一面 参照)

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